賢者の日記

賢者の日記

齢20と幾年、穴から出られなくなった山椒魚が思った事を記す。

怪談

時間がない

久しぶりに家を訪ねてきた叔父が、だしぬけに誕生日プレゼントをあげようと言ってきた。 ぼくは奇妙に感じた。なぜかというと、その日は誕生日ではなかったからだ。ぼくはてっきり、からかわれているのかと思った。 「ぼくは本を読むんだけど、時間がないん…

京都怪談

大学を留年したから、京都には5年間住んでいたことになる。 多くの学生がそうであるように、私の学生生活は大した成すべきことも、また成さねばならぬこともなく、 私はその殆どを何も考えずただ生きていた様なもので、社会人となった今では気楽だった昔に戻…