賢者の日記

賢者の日記

齢20と幾年、穴から出られなくなった山椒魚が思った事を記す。

2019-01-01から1年間の記事一覧

忘年会

今年も色々あった。 人が笑って、泣いて、時々怒って、新人が入ってきて、辞めて、また入って、そうして、忘年会である。 前にも書いた気がするが、私は、多少おおらかの質で、万事がどんぶり勘定というか、物覚えがよろしくない。人の顔と名前のいずれもテ…

エウレカ! そうか、そういうことか! ついに私はこの数日来悩まされてきた謎を解明した! 霧は晴れ、道理が残った。然して私は先の如く哮り、勝利の小躍りを披露したのである。欣喜雀躍と軽快なステップを踏んでいたところ、深夜だったので階下の母から逆咆…

クリスマス前夜

社会人になるとイベント感覚が鈍るのだろうか。今年はハロウィンも終わって初めて気づいたし、直前までクリスマスの存在を失念していた。12月の勤務希望を出すとき、それを偶然見ていた先輩が指摘して初めて気づく具合である。 社会人になるとこの手のイベン…

28歳妖艶論

中学三年生のとき、独自の研究を重ねた私は「28歳女性妖艶論」を説いた。要旨は以下のとおりである。 1.女性の魅力は28歳で最盛を迎える 2.この傾向は素材の良い人に著しい 3.なぜなら、私の好きな女優が軒並み28歳だからである この説は男子生徒の間…

無題

本を読むのが好きで、学生時代は講義にも出ず、古本屋ばかり顔を見せていた。ここで専門書教科書を読んでいれば後に苦労することも無かったのだろうが、不真面目な私は小説や漫画ばかり次から次から買い漁るばかりで、少しも身に着かなかった。中には読まな…

好物しりとり

森見登美彦 私が森見登美彦氏の作品に触れたのは受験戦争真っ只中の高校三年生のとき、古本屋で見た「夜は短し歩けよ乙女」の第一ページの衝撃は今でも忘れない。よく角川文庫の巻末に創始者角川氏の文書が掲載されてあるが、硬派な文章を読む限り、この森見…

文体練習:倒置

今回は倒置法の練習をしたいと思う。 →今書きながら考えていることは、倒置法の文体練習をしてみようかということである。 最早ブログ(日記)でもないような気もしないでもないが、果たしてなぜこのような趣向に興じようと思い至ったのか、それは昨日、安吾…

日本画の出会い

京都細見美術館での春画展、これは数年前の冬のことである。 文化博物館での肉筆浮世絵展、これは昨年の夏、行った。 萩美術館での常設展、春先の暖かい時候だった。 意外や意外、書き出してみると、浮世絵を見に出かけるのは以来4度目になるらしい。趣味:…

ウケる男、山椒魚

A「えー? 山椒魚さんって28歳なんですか」 山椒魚『そのようです』 A「平成三年? タメじゃん」 山椒魚『そうみたいですね』 A「えホントに? やばいやばい」 山椒魚『やばいですか』 A「うん。やばい。ウケる! てかなんで敬語なの?」 山椒魚『ウケる…

優雅な賢者的生活

賢者の朝は早い。 朝は4時に起床、草木も眠る静寂の中、身を起こす。冬の冷気を帯びた室内に皮膚が粟立つ。室内は暗い。 そういえば今日は日曜だと思い出す。今しがたの起床は間違いである、これは二度寝する必要があるなと判断する。夢の中に再度落ちてい…

クリスマス→忘年会のコンボは憂鬱

またこの時期がやってきた。 サンタはトナカイに乗って遠征してくる。 サラリーマンは酒に乗じて一年分貯め込んだストレスを放出する。 ただし魔法は尻からでる。 最近はクリスマスだからといって妙なテンションになる人間も減ってきたように思う。みな大人…

映画「すみっコぐらし」を観る

いま、映画「すみっコぐらし」が世を騒がせているらしい(遅い)。 ニュースによれば、元々子ども向け映画として制作されたものが、年齢の垣根を超え、当初の予想以上に親世代を直撃、彼らの琴線をボロンボロン鳴らしているという。 子どもではないし親でも…

記憶力が悪い

だいたいがいい加減な性格をしているからか分からないが、憚りながら、私は物覚えが悪い。すぐ忘れる。私の頭の消しゴムの凄まじさたるや。 努力はした。音読に書き取り、単語カードにCDと、手を替え品を替え色々試した。そこは認めるべきである。しかしいく…

時間がない

久しぶりに家を訪ねてきた叔父が、だしぬけに誕生日プレゼントをあげようと言ってきた。 ぼくは奇妙に感じた。なぜかというと、その日は誕生日ではなかったからだ。ぼくはてっきり、からかわれているのかと思った。 「ぼくは本を読むんだけど、時間がないん…

BD版ペンギンハイウェイを買う

この度、晴れてBD版ペンギンハイウェイを買うはこびとなった。 数ヶ月前から貯金して、漸く手に入れたシロモノなのである。価格が不当に高いというわけではないという点は勘違いなされぬよう。強いて言うなら私の可処分所得の低さが不当なのである。 「は…

本の栞(あるいは如何に記憶の分霊箱となりしか)

本を読むときにつかう栞には、変なこだわりがある。 たいていの場合にはそこらに落ちている紙きれやらダンボールやらを使う。(私の部屋は特別な理由からダンボールが落ちているだけで、決して汚部屋ではない)えてして読書とは荒涼としているものだ。 そん…

壇蜜日記を読む。壇蜜と付き合いたいと思う。

大陸からはるばるやって来た寒波が連日猛威を振るっており、我が穴蔵も遅めの雪がちらつく夜が続いている。 布団の上で半身を起こしていると、猫背のせいで足りなくなった裾から冬将軍が手を忍ばせてくるようで寒い。お腹を痛める。何ならすでに痛い気がする…

街コン怖い

むかしむかし、本州最果ての地に、ある大男が住んでいた。 彼の村では過疎化が本格化して久しく、外を歩く若者は日に日に少なくなって、今では神話となった。自治会館では若者の数より野良猫の数の方が多いのではという冗談にならない冗談が流行した。 その…

京都怪談 紙屋川1

紙屋川は京都市右京区鳴滝付近を水源とする一級河川である。古来より水害をもたしてきた暴川であり、度重なるスクラップアンドビルドのはてに、現在では北から南までコンクリートによって堅牢に整備されている。 先輩とは法学部の学生委員会で知り合った。 …

一年のテーマを決めるといろいろ捗るよのはなし

あけまして、おめでとうございます。 山椒魚と申します。 平成最後の(この言葉、年末から駆け込みで使われるようになりましたね)お正月、私はぼうっとして、気がつくと3日を越したところです。 昼まで寝て、むっくり起きるとその格好のまま夕方までテレビ…