賢者の日記

賢者の日記

齢20と幾年、穴から出られなくなった山椒魚が思った事を記す。

サンショウウオかく語りき

猫のまばたき

猫を飼っておられる方ならご存知だろうが、彼らは飼い主と目が合ったとき、ゆっくり瞬きをする習性がある。 気になって調べたところ、猫の目は構造上乾きにくく、あまり瞬きをする必要はないのだそうで、敢えてこれをするのはいわゆる愛情表現というヤツらし…

夜のねざめ

学生のとき一度だけ、夜の店に行った。 夜の店と言っても京都は規制が厳しいらしく、一般に想像されるようなのは余り多くない(まぁ無いとも聞かないのだが)。私の行った店も、お酒を飲んでちょいちょいっと遊ぶような、社会見学程度のものだった。 私はそ…

新年(遅い)

年が明けている実感がわかない。1月は休みが少ないからだろうか。 巷では成人式を迎えた若者が風習に従い狼藉に及んだという話である。 実を言うと、個人的には新年に引き続き成人式も今年は無かったのではないかと睨んでいる。晴れ着姿も1人しか見なかった…

或る研究者の手記

生物多様性という言葉をご存知か。 地球上の生物は様々な生態系を有し、それぞれが得意とする環境を持つ。地球上の環境はいつ変化するか分からないが、この生物多様性がはたらいている内は、その中から選択された次の種が繁栄する。だから現時点での有利不利…

1月9日のブルース

今日は休みだった。 久しぶりに地雷を踏んだ翌日がすぐ休みということで、会社の方が少し心配な気がする。変に体が疲れているので長い連勤だった気がするが、考えてみれば正月休みが2日まであった訳で、すると一週間も働いていないのは不思議だ。やはり三時…

完遂

洋服を買いに隣県までお出かけした。隣県とは言え位置関係上は2県の端と端、片道140kmの大遠征である。 我ながら殊勝な提案をしたものだと思う。定めし自宅会社本屋の三角飛びするという、生粋の出不精を有言実行しているものだから、年に数回、こうしてえ…

忘年会

今年も色々あった。 人が笑って、泣いて、時々怒って、新人が入ってきて、辞めて、また入って、そうして、忘年会である。 前にも書いた気がするが、私は、多少おおらかの質で、万事がどんぶり勘定というか、物覚えがよろしくない。人の顔と名前のいずれもテ…

エウレカ! そうか、そういうことか! ついに私はこの数日来悩まされてきた謎を解明した! 霧は晴れ、道理が残った。然して私は先の如く哮り、勝利の小躍りを披露したのである。欣喜雀躍と軽快なステップを踏んでいたところ、深夜だったので階下の母から逆咆…

28歳妖艶論

中学三年生のとき、独自の研究を重ねた私は「28歳女性妖艶論」を説いた。要旨は以下のとおりである。 1.女性の魅力は28歳で最盛を迎える 2.この傾向は素材の良い人に著しい 3.なぜなら、私の好きな女優が軒並み28歳だからである この説は男子生徒の間…

文体練習:倒置

今回は倒置法の練習をしたいと思う。 →今書きながら考えていることは、倒置法の文体練習をしてみようかということである。 最早ブログ(日記)でもないような気もしないでもないが、果たしてなぜこのような趣向に興じようと思い至ったのか、それは昨日、安吾…

優雅な賢者的生活

賢者の朝は早い。 朝は4時に起床、草木も眠る静寂の中、身を起こす。冬の冷気を帯びた室内に皮膚が粟立つ。室内は暗い。 そういえば今日は日曜だと思い出す。今しがたの起床は間違いである、これは二度寝する必要があるなと判断する。夢の中に再度落ちてい…

クリスマス→忘年会のコンボは憂鬱

またこの時期がやってきた。 サンタはトナカイに乗って遠征してくる。 サラリーマンは酒に乗じて一年分貯め込んだストレスを放出する。 ただし魔法は尻からでる。 最近はクリスマスだからといって妙なテンションになる人間も減ってきたように思う。みな大人…

記憶力が悪い

だいたいがいい加減な性格をしているからか分からないが、憚りながら、私は物覚えが悪い。すぐ忘れる。私の頭の消しゴムの凄まじさたるや。 努力はした。音読に書き取り、単語カードにCDと、手を替え品を替え色々試した。そこは認めるべきである。しかしいく…

時間がない

久しぶりに家を訪ねてきた叔父が、だしぬけに誕生日プレゼントをあげようと言ってきた。 ぼくは奇妙に感じた。なぜかというと、その日は誕生日ではなかったからだ。ぼくはてっきり、からかわれているのかと思った。 「ぼくは本を読むんだけど、時間がないん…

本の栞(あるいは如何に記憶の分霊箱となりしか)

本を読むときにつかう栞には、変なこだわりがある。 たいていの場合にはそこらに落ちている紙きれやらダンボールやらを使う。(私の部屋は特別な理由からダンボールが落ちているだけで、決して汚部屋ではない)えてして読書とは荒涼としているものだ。 そん…

壇蜜日記を読む。壇蜜と付き合いたいと思う。

大陸からはるばるやって来た寒波が連日猛威を振るっており、我が穴蔵も遅めの雪がちらつく夜が続いている。 布団の上で半身を起こしていると、猫背のせいで足りなくなった裾から冬将軍が手を忍ばせてくるようで寒い。お腹を痛める。何ならすでに痛い気がする…

街コン怖い

むかしむかし、本州最果ての地に、ある大男が住んでいた。 彼の村では過疎化が本格化して久しく、外を歩く若者は日に日に少なくなって、今では神話となった。自治会館では若者の数より野良猫の数の方が多いのではという冗談にならない冗談が流行した。 その…

一年のテーマを決めるといろいろ捗るよのはなし

あけまして、おめでとうございます。 山椒魚と申します。 平成最後の(この言葉、年末から駆け込みで使われるようになりましたね)お正月、私はぼうっとして、気がつくと3日を越したところです。 昼まで寝て、むっくり起きるとその格好のまま夕方までテレビ…