賢者の日記

賢者の日記

齢20と幾年、穴から出られなくなった山椒魚が思った事を記す。

ねこ

 昨日は仕事だった。今日も仕事がんばった。明日も仕事である。明後日は月曜日だ。

 社会人を数年やって、いまや大学時代より長く社会を経験している。休みの少なさにはある程度勤めれば慣れると思っていたが、それでもたまに、長期休暇が欲しくなったりする。

 朝起きて、さて今日は何しようかと考えていた頃が懐かしい。今日も予定なし、明日もなし、天気がいいから自転車で出かけよう。この生活は、モーロー人間的にはその日その日を真剣に生きている実感が感じられたので好きだった。性に合っていたのだろう。社会人はこうだ。朝起きて、予定は無いが会社に行かなければならない。

 自分の前世は猫だったのではないかと思う時がある。言うまでもなく、よく寝るから。猫的可愛さ愛くるしさはあの世に置いて転生してしまったに違いない。寝られれば天国なくらいの人間なのだ。世知辛い人間社会なんて打ち捨てて、飼い猫のように安寧に寝て過ごせればと常々考えている。今のところ絵に書いたお餅である。いや、この言い草は失礼かもしれない。野良にも猫社会があろう。彼らからシャアシャア罵声を浴びせられそうだ。

 今年は子年だそうだ。急に猫がどうのと書こうと思ったのはこれが原因かもしれない。あるいは、本当に眠くて切り上げたかったからか