賢者の日記

賢者の日記

齢20と幾年、穴から出られなくなった山椒魚が思った事を記す。

日記

1月26日のブルース

朝、眼鏡を洗浄してもらう為だけに眼鏡市場に行く。店員さんが朝から相変わらずの色気を振りまいていた。あの妙な色気の答えは香水にあると個人的には睨んでいる。 帰り道、お爺さまから話しかけられる。「暖冬だから近く地震が来る」と歯のない口から熱弁を…

1月19日のブルース

人手が足りないという話を耳にする。辞める分はどんどん辞めて、一方で入ってくる人間が居ない。 足りない分は外国人を横滑りさせるとして、ではその浮いた人間はどこへ行ったのかというと、海外のホワイト企業へ出たり理想の条件を求めて職安に出たり、怖く…

1月18日のブルース

部屋の中で発見された筆者(の一部)のスケッチ この数年来、筆者は彼らの始末に手を焼いている。反抗期を迎えた中学生よろしく、隙を見ては脱走を図り、しかも、あと先考えないものだから行き着くあてもなく、後日「おやおや」と思いがけない場所から顔を覗…

エンジェル

先天的にお姉ちゃん子気質を持つ私はお姉ちゃん研究家という履歴書には書けない肩書を持つ。生き別れた姉を名乗る女性が現れてくれまいかと、眠れぬ夜をいくつ越してきたか知れない。 もはや多くは望まない。高望みはしない。 背が高く、深い知性と底知れぬ…

1月12日のブルース

今日は待ちに待った三連休の中日である。 何をするということもない。主義主張個人的趣向その他諸々、生活における主軸を持たない私は一たび仕事という外圧から解放されるやいなや、他にすることがなくなってしまうのである。 そういえば父もそうだった。父…

2020年1月11日のブルース

去る1月3日、NHK総合で「夜は短し歩けよ乙女」が放送された。11時半スタートという、よい子は寝てしまうので視聴し難い時間であるが、山椒魚は悪い子(ども部屋おじさん)なので、起きていた。我が家にレコーダーが存在しないためにリアルタイムで視聴す…

1月9日のブルース

今日は休みだった。 久しぶりに地雷を踏んだ翌日がすぐ休みということで、会社の方が少し心配な気がする。変に体が疲れているので長い連勤だった気がするが、考えてみれば正月休みが2日まであった訳で、すると一週間も働いていないのは不思議だ。やはり三時…

1月8日のブルース

今日の朝刊に私についての記事が躍り出た。各紙一様にこの事件を取り上げたが、この場では、就中雄弁だった次の二紙を取り上げることにする。 【悲報】山椒魚氏、失墜する A社に勤める山椒魚氏(28)が、社長勅命の仕事四件のうち三件で失敗、社長の強い叱責…

ねこ

昨日は仕事だった。今日も仕事がんばった。明日も仕事である。明後日は月曜日だ。 社会人を数年やって、いまや大学時代より長く社会を経験している。休みの少なさにはある程度勤めれば慣れると思っていたが、それでもたまに、長期休暇が欲しくなったりする。…

ダウナー

仕事から帰ってきて、amazon primeで松本人志のドキュメンタルを視聴する。ネクタイを緩めながら、下品に呵々大笑する。新年早々、糞みてーな1日だ。 日常は糞だが、ドキュメンタルは面白い。シーズンでいえば1、2、3、5が好きだ。下品サイコー。 錚々…

完遂

洋服を買いに隣県までお出かけした。隣県とは言え位置関係上は2県の端と端、片道140kmの大遠征である。 我ながら殊勝な提案をしたものだと思う。定めし自宅会社本屋の三角飛びするという、生粋の出不精を有言実行しているものだから、年に数回、こうしてえ…

忘年会

今年も色々あった。 人が笑って、泣いて、時々怒って、新人が入ってきて、辞めて、また入って、そうして、忘年会である。 前にも書いた気がするが、私は、多少おおらかの質で、万事がどんぶり勘定というか、物覚えがよろしくない。人の顔と名前のいずれもテ…

エウレカ! そうか、そういうことか! ついに私はこの数日来悩まされてきた謎を解明した! 霧は晴れ、道理が残った。然して私は先の如く哮り、勝利の小躍りを披露したのである。欣喜雀躍と軽快なステップを踏んでいたところ、深夜だったので階下の母から逆咆…

クリスマス前夜

社会人になるとイベント感覚が鈍るのだろうか。今年はハロウィンも終わって初めて気づいたし、直前までクリスマスの存在を失念していた。12月の勤務希望を出すとき、それを偶然見ていた先輩が指摘して初めて気づく具合である。 社会人になるとこの手のイベン…

28歳妖艶論

中学三年生のとき、独自の研究を重ねた私は「28歳女性妖艶論」を説いた。要旨は以下のとおりである。 1.女性の魅力は28歳で最盛を迎える 2.この傾向は素材の良い人に著しい 3.なぜなら、私の好きな女優が軒並み28歳だからである この説は男子生徒の間…

無題

本を読むのが好きで、学生時代は講義にも出ず、古本屋ばかり顔を見せていた。ここで専門書教科書を読んでいれば後に苦労することも無かったのだろうが、不真面目な私は小説や漫画ばかり次から次から買い漁るばかりで、少しも身に着かなかった。中には読まな…

ウケる男、山椒魚

A「えー? 山椒魚さんって28歳なんですか」 山椒魚『そのようです』 A「平成三年? タメじゃん」 山椒魚『そうみたいですね』 A「えホントに? やばいやばい」 山椒魚『やばいですか』 A「うん。やばい。ウケる! てかなんで敬語なの?」 山椒魚『ウケる…

映画「すみっコぐらし」を観る

いま、映画「すみっコぐらし」が世を騒がせているらしい(遅い)。 ニュースによれば、元々子ども向け映画として制作されたものが、年齢の垣根を超え、当初の予想以上に親世代を直撃、彼らの琴線をボロンボロン鳴らしているという。 子どもではないし親でも…

BD版ペンギンハイウェイを買う

この度、晴れてBD版ペンギンハイウェイを買うはこびとなった。 数ヶ月前から貯金して、漸く手に入れたシロモノなのである。価格が不当に高いというわけではないという点は勘違いなされぬよう。強いて言うなら私の可処分所得の低さが不当なのである。 「は…

本の栞(あるいは如何に記憶の分霊箱となりしか)

本を読むときにつかう栞には、変なこだわりがある。 たいていの場合にはそこらに落ちている紙きれやらダンボールやらを使う。(私の部屋は特別な理由からダンボールが落ちているだけで、決して汚部屋ではない)えてして読書とは荒涼としているものだ。 そん…

壇蜜日記を読む。壇蜜と付き合いたいと思う。

大陸からはるばるやって来た寒波が連日猛威を振るっており、我が穴蔵も遅めの雪がちらつく夜が続いている。 布団の上で半身を起こしていると、猫背のせいで足りなくなった裾から冬将軍が手を忍ばせてくるようで寒い。お腹を痛める。何ならすでに痛い気がする…

街コン怖い

むかしむかし、本州最果ての地に、ある大男が住んでいた。 彼の村では過疎化が本格化して久しく、外を歩く若者は日に日に少なくなって、今では神話となった。自治会館では若者の数より野良猫の数の方が多いのではという冗談にならない冗談が流行した。 その…

転職試験

筆者は月末月初の業務のクソ忙しい時期を利用してノコノコ京都観光へ出かけたー ーというのは表向きの理由で、本当の理由は転職活動である。今回の旅行はその筆記試験を受けるのが真の目的であった。 試験会場で他の受験生がペンを走らせるなか、筆者は30分…

銭湯の不文律

銭湯のマナーとは何か。 タオルをつけない 体洗ってから入浴する 不用意に騒がない これは銭湯の文化が生まれた鎌倉時代より語り継がれる鉄の掟である。 私はその昔、この掟を破りはしゃぎにはしゃいだ結果他人のシェーバーを破壊し、激昂した所有者に危うく…

美女と新幹線(のぞみ700系)

私は昨日、地元・山口からの脱走を図るべく、月末業務や責任、あるいは月末業務に付随する責任の一切を退け、まんまと京都行きの列車へ乗り込むことに成功した次第である。(これは同時に同僚からの大顰蹙が確約された瞬間でもある) 乗り込むなり、お手洗い…

ペンギン・ハイウェイ(その2映画の感想)

活動写真版「ペンギン・ハイウェイ」を拝見した。 泣いた。 いやいや、作り話で泣くって無いでしょ。そう思っていた時期が私にもありました。 その泣きっぷりたるや口の両端をへし折りワナワナ震わせるほど。自慢ではないが私の泣き顔は汚い。この世の見たく…

ペンギン・ハイウェイ(その1小説について)

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫) 作者: 森見登美彦,くまおり純 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング) 発売日: 2012/11/22 メディア: 文庫 購入: 17人 クリック: 459回 この商品を含むブログ (83件) を見る 「ペンギン・ハイウェイ」は、…

うれしいはなし

ありがたいことに、このブログに来訪者が現れた。 このブログの設定がよくわかっていないから詳しくは知らないけれども、当ブログのアクセス数が3件も発生(?)しているらしい。その証拠に昨日までうんともすんとも言わなかった数字が「3」に変化している…