賢者の日記

賢者の日記

齢20と幾年、穴から出られなくなった山椒魚が思った事を記す。

新年(遅い)

 年が明けている実感がわかない。1月は休みが少ないからだろうか。

 巷では成人式を迎えた若者が風習に従い狼藉に及んだという話である。

 実を言うと、個人的には新年に引き続き成人式も今年は無かったのではないかと睨んでいる。晴れ着姿も1人しか見なかったし(少子化と地方流出)。

 元号意識もあるかも知れない。令和の封切りが5月で、まだ8ヶ月しか経過していないから、新年の号令を聞いても日本人として根付く魂の方で納得していないのだろう。令和2年という違和感があるのも然り。

 そんなことを考えていると、会議の場で社長から「山椒魚さんは新年の目標は何にしてるの」と質問が飛んできた。気味が悪いほどニコニコしている。

 社長は何でも数字で切り捨てるきらいがあって、何か問われたら数字で答えるに如くはないというのが通説となっていたのだが、こんな心境で目標のみ打ち立てている筈もなく、問われた文脈もわからない。私がふにゃふにゃ言っていると、社長の顔が次第に鬼の顔に変わる様子が見えた。走馬灯もかくやのスローモーションで、私は「あっ、地雷踏んだ」と直感した。

f:id:ultimatezuihitsu:20200116020522j:image歌川国芳大江山酒呑童子

 

 それ以上は語るまい(夜も遅いしね)。

 憚りながら申し上げるに、社長と対座するときは新年の目標のひとつやふたつ用意すべし。